Kyushu Art Gate 九州アートゲート

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2010 6 18作成テキストより

九州アートゲート
〜博多駅を九州とアジアのアートをつなぐ玄関(ゲート)に

 長年待たれていた九州新幹線が2011年春、ついに開通する。博多と鹿児島が1時間半前後で繋がる。九州の各地を短い時間で行き来が出来るようになり、相互のつながりは新しい局面に入る。「九州」という地域へのイメージが強く喚起され、九州のそとからのお客様を「九州全体でもてなす」スタイルが生まれてくる。

 海を越え、アジアからの文化を受け入れてきた歴史をもつ九州。しかし九州内の各地域は独自の文化風土をもち、近年は東京など「中央」との交流はあっても、九州内相互の繋がりは意外に少なかった。隣の県でおこなわれている出来事より、中央のニュースが入りやすい。これはアートのジャンルでも同じで、よく似たアイデアでイベントをおこなっているのに、互いに知らないということがしばしば見られていた。

 さて、そのアートの世界では21世紀に入り、アジア発のアートが世界で大きな注目を集めるようになった。端緒をつけたのは福岡アジア美術館である。九州各地ではアーティストたちが企画の中心にいるプロジェクトが活発化し始めた。自主運営スペースが多い福岡をはじめ、北九州や大分別府では2−3年ごとに大規模な国際芸術フェスティバル、熊本では毎月アート市場、佐賀有田や鹿児島桜島でもまちと結びついたアートプロジェクトが開催されている。いわゆる大都市でない地域でアート拠点が増加し、アーティストが滞在制作することで横のつながりが生まれている。そのつながりはアジアまで拡がっている。この状況を束ね、「九州アート」というまとまりとして見せることが可能になりつつある。

 九州各地で開催されるアートイベントに参加して、作品だけを見て帰る客は居ない。必ずまちを歩き、名産を味わい、温泉に入り、山を見上げ、お土産を買って帰る。その一連の行動が九州のアート体験となる。(九州アートツーリズム)
 この、九州アートツーリズムの入り口(ゲート)として博多は重要な位置を占める。東京、関西、海外の客の多くが博多を経由して九州へ出入りする。古くから外来文化の受け入れを喜ぶ土地柄であるこの博多で、新しい駅のオープンとともに、新しい芸術に出会う場をつくる。
 九州の「産地直送」アートを展覧するだけでなく、直売できるような仕組みも考える。商都博多として、活きのいいアートを楽しめる場を創造する。

 アートが生まれ、存在する場は、ひとびとのアイデアが弾ける場である。博多の歴史と特徴を生かし、将来のまちの姿を描く「九州アートゲート」(仮称)プロジェクトを提案する。

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九州アートゲート プロジェクト
九州とアジアをつなぐ アート拠点としての博多駅
〜東日本大震災をうけて〜

緊急アピール
東日本大震災を経た未来へ

2011年3月11日に東北太平洋沖を震源とした歴史的大地震は、揺れによる破壊だけでなく、津波そして原子力発電所事故により甚大な被害をもたらした。この災害により、われわれは近代以後の科学技術や生活文化について見直すことを余儀なくされ、さまざまな価値観の変化がこれから始まっていくだろう。

変化の兆しは、ひとりひとりの心の奥にあり、鋭敏に感じ取るアーティストの手によって作品に現れてくる。多くのひとが行き交う駅で作品が発表されることは、制作するアーティスト側にも広い視点をもつきっかけになる。「九州アートゲート」は、ひとびとの心に新たな希望が生まれることを祈って、プログラムを企画してゆく。

九州新幹線全線開業前日に発生したこの大きな災害を悼み、癒し、未来へ向かうために、プロジェクトの内容などを一部修正した。

(2011年3月24日)


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